名実ともに私立医学部の最高峰。入試問題も受験生の本質的な思考力・読解力を問うもので、暗記やパターン学習だけでは到底歯が立たないものが出題される。以前は大学独自の試験の他に、センター試験の英語を課していたが、2006に廃止されてからは目立った入試の変更はない。
年々志願者は減少していたが、2013は前年より22名増の1,734名と久しぶりに増加した。繰り上げ合格者は例年50名前後で推移している。
開学年度 | 大正6年 | |
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創設者 | 北里 柴三郎 | |
理事長 | 清家 篤 | |
学長 | 清家 篤 | |
学部所在地 | 〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 |
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交通手段 | JR信濃町駅より徒歩1分 | |
URL | http://www.med.keio.ac.jp/ |
初代学部長である北里柴三郎が福澤諭吉の恩顧に報いるため創設に尽力し、大正6年発足。
入学後の1年は日吉キャンパス、2年生からは大学病院と一体化した信濃町キャンパスで学ぶ。
あらゆる面で常に我が国の医学界をリードする大学医学部の雄。
大正6年 | 慶應義塾医学科を開設 |
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大正9年 | 慶應義塾大学医学部が発足 |
昭和27年 | 新制慶應義塾大学医学部に昇格 |
平成13年 | 看護医療学部を開設 |
平成20年 | 共立薬科大学との合併により、薬学部・大学院薬学研究科を開設 |
慶應義塾大学の過去5年間の受験科目における出題分野、難易度をメルリックス学院が誇る講師陣が分析します。
最新の攻略ポイントをしっかり押さえて、絶対合格を目指そう!!
◎=大問 ○=小問
5段階で評価
2012は2011に引き続き形式が大きく動いた。単独で大問に整序4問が登場し、3題の読解が2題となって超長文化傾向に歯止めがかかった。
一見易化のようだが、その中身は相変わらず濃厚で、他大学を圧倒的に引き離す貫禄を示すかのようでもある。
いわゆる受験英語の最高峰に登る覚悟がいり、「対策」を立てる前にまずは高レベルの英語力と国語作文力が必要。加えて2012に出題されたような自由英作文にも慣れておく必要がある。
◎=大問 ○=小問
5段階で評価
[1]は易しめの小問集。[2]か[3]に出される「操作(T)」の確率は似たような問題が繰り返し出されているが2011から傾向が変わり易化。
後半の2題は数学ⅢCから証明の入った総合的な問題が出されることが多いが2012は全て穴埋め。
論証能力と計算処理能力の両方がかなり高くないと合格ラインに達するのは難しい。最難関国公立レベルの総合的な問題で実力をつけ、過去問をやってこの大学の問題に慣れておこう。
◎=大問 ○=小問
5段階で評価
例年大問3題からの出題。多くの問題では受験の標準的な問題が出題されている。問題数や問題量はやや多い。例年は生物化学の内容を題材にした設問が多く、内容もやや難しい傾向にある。’12では問題内容がかなり簡単になったような印象を受ける。しかし、この昜化傾向が今後も継続するとは考えにくい。過去にも昜化した後で難化している。
対策としては難関の国公立大学の問題なども含め、十分に検証しておく必要がある。
◎=大問 ○=小問
5段階で評価
大問3題となっています。1題は好気呼吸に関する実験問題で、内容を理解するのに時間のかかる内容であった。1題は加算遺伝子を扱う内容であった。1題は植物に関する系統分類の内容であった。
発生と器官形成・神経系と筋肉・進化と系統分類は必須です。完璧に仕上げておきましょう。ほとんどが実験やデータからの考察問題となっています。文章量も多く、グラフや図も多用してあるので、実験の目的・材料・実験方法・結果の同異などを正確に把握する必要があります。
◎=大問 ○=小問
5段階で評価
例年小問集合1題と大問2題で構成されるが、2012は小問集合1題と大問3題であった。原子を含む全分野から出題されている。
高い計算力や誘導に乗れるだけの思考の柔軟さと原子までをしっかり学習している真面目さが求められている。
日頃から単に問題を数多く解くだけではなく、難度の高い良問をじっくりと解き、読解力と応用力をつけておくことが大切である。
また、論述や描画も出題され、用語も問われるので、計算のみにこだわるような雑な学習をしてはいけない。
名実ともに私立医学部の最高峰。入試問題も受験生の本質的な思考力・読解力を問うもので、暗記やパターン学習だけでは到底歯が立たないものが出題される。以前は大学独自の試験の他に、センター試験の英語を課していたが、2006に廃止されてからは目立った入試の変更はない。
年々志願者は減少していたが、2013は前年より22名増の1,734名と久しぶりに増加した。繰り上げ合格者は例年50名前後で推移している。
私立大学、そして医学部の雄としてその存在は際立ち、研究業績も輝かしい。長きに渡り私立医学部で最も学費の安い大学であったが、他大学の学費値下げでその地位を失った。しかし、学費が安いことに変わりはなく、学費の値下げではなく奨学金制度の拡充を検討中と聞く。入学定員112名のうち付属校から44名が付属推薦で入学するため一般の受験生枠は68名と少なく、難易度の高い一つの要因となっている。また2007年をピークに志願者が毎年減少を続けていたが2013年度入試では22名ではあるが前年を上回った。
2次試験では面接の前に、医学部志望理由や併願校、保護者住所、部活、趣味、特技などを書く。これを見ながら面接が行われるので、面接で答えにくいことは、あらかじめ書かないようにしたい。
物理は、他大学ではあまり出題されないため手薄になりがちな「原子」が出題される。「原子」までしっかりと仕上げておきたい。