AO入試、一般入試、編入学試験で出身地域と年齢による不適切入試を指摘され、AO入試は卒業生子女枠7名が新たに設けられ、編入学試験は定員減の影響で廃止となった。
2018から前期と後期に分かれた一般入試だが、後期は英語と数学(数Ⅰ・A・Ⅱ・B)のみであり、理科は課されない。また、数Ⅲも出題されない。
一般入試の入試問題は全問マーク式であり、問題そのものは高得点を狙える難易度。公表されている合格最低点は1次合格者のものなので、過去問を解いて目安にしておきたい。
開学年度 | 昭和47年 | |
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創設者 | – | |
理事長 | 高島 茂樹 | |
学長 | 神田 亨勉 | |
学部所在地 | 〒920-0293 石川県河北郡内灘町大学1-1 |
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交通手段 | 北陸鉄道浅野川線内灘駅よりバス10分 | |
URL | http://www.kanazawa-med.ac.jp/ |
金沢医科大学は、学都金沢に程近い内灘の地に昭和47年、日本海側では唯一の私立医科大学として、「良医を育てる」という建学の精神のもとに設立され、以来4,009名にのぼる医師を世に送り出している。
総合科学としての医学の側面を踏まえて、「良医」を育てるために「テュートリアル授業」「診断学実習」「クリニカルクラークシップ」など、卒前から卒後にわたる少人数教育(スモールグループ学習)を実施し、大きな成果を挙げている。
一方、地域の関連病院の院長を臨床教授として学生を研修に派遣するほか、学生による地域住民への定期的家庭訪問調査、病院と合同で行っている各種の勉強会、あるいはマーサ大学、ハワイ大学やバーモント大学医学部との姉妹校提携による交換留学生派遣・受け入れなど、良医育成を目指しカリキュラムの面でも実施の面でも積極的に取り組んでいる。
昭和47年 | 金沢医科大学開学 |
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昭和49年 | 金沢医科大学病院開院 |
平成15年 | 病院新館が完成 |
平成19年 | 看護学部を開設 |
平成23年 | 新アナトミーセンターが完成 |
平成26年 | 医学教育棟竣工 |
平成28年 | 再生医療センター竣工設 |
平成29年 | 病院中央棟竣工 |
第2次試験合格者発表と同時に繰上合格候補者(補欠)を決定し、本人(保護者住所宛)に文書で通知する。合格者に欠員が生じた場合、繰上合格候補者(補欠)の総合成績上位者から順次繰り上げて合格者を決定し、郵送又は電話にて通知する。繰上合格者には本人(保護者住所宛)に合格通知書及び入学手続書類を送付する。
入学後、教育振興資金として任意の寄付金と学校債を募集します。
金沢医科大学の過去5年間の受験科目における出題分野、難易度をメルリックス学院が誇る講師陣が分析します。
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◎=大問/○=小問
60分で大問4題、オールマーク式は変わらず。’18で見られた文法の単独問題はなくなり、全て長文になっている。小問数は’18の44→41で微減。問題は、内容真偽をはじめ、空所補充や脱文挿入、同意表現、代名詞の指示語、発音・アクセントなど従来と同様のものに加え、下線部の動詞を指摘させるものや各段落の要旨を選択させるものなど多岐に渡る内容になっている。問題文は全て英語で書かれており細かい指示も見られるので、よく読んで誤解のないようにしなければならないし、また選択する数も1つでないものも多く、文字も小さめで構成が雑然としているので細心の気配りと注意が必要だ。
’19では文法の単独問題がなくなり長文のみになったが、’20ではまた微妙な変更があることは十分考えられる。おそらく長文中心であることは間違いなさそうだが、もちろん文法関連も短文完成を中心に十分な演習を積んでおく必要があるし、オーソドックスな文法問題や会話文にも慣れておくと安心だろう。問題は全て英語で書かれているので、指示も細かいものが多いので、同様の問題にあたって注意力を養っておかなければならない。長文については細かい点では多少の違いがあるものの、同傾向の問題が出題されているので、過去問は念入りにあたっておくべき。また、それほど時間に余裕があるわけではないので、なるべく短めに制限時間を設けながら類題演習をするとよいだろう。
誘導形式の大問が4題~6題。図形の絡んだ問題の出題頻度が高く、’14、’15は全て、’16~’18は4題中3題が図形やグラフの絡んだ問題。’19は1題図形やグラフの絡んだ問題がある。「高度な知識は必要ないが、問題を解き慣れている必要があり、図を描いたりして考えながら誘導の意図を読み取らないと時間がかかってしまう」問題の多い年もあり、’13はそのような問題が目立った。’14は易化し図を描いて考えればすぐに方針が立つ問題ばかりであったが、’15は上手く解かないと時間がかかってしまう問題も入っている。’16~’19はどれも上位私大レベル典型問題の考え方が身についていれば解ける問題となっている。
’12は易しく、’13は難化、’14は易化、’15はやや難化と’15まで難易度に波があったが、’16~’19はどれも上位私大レベルの典型問題となり難易度は安定してきている。まず中堅私大レベル典型問題の解法は一通り身につけ基礎レベルでの穴をなくし、その上で上位私大レベル典型問題や少しひねりのある問題をこなしておこう。図形やグラフの絡んだ問題が多いので、図形やグラフ絡みの問題は総合的で考えさせる問題もこなしておいたほうがよい。一見面倒そうでも誘導に乗れば楽に解ける問題や図を描いて考えると意外にあっさり解ける問題も目立つ。誘導と時間配分に慣れておくためにも、過去問でこの大学の問題に慣れておこう。
全問マーク式、小問から中問の集合問題で構成されている。たんき基本問題から標準問題からの出題内容がほとんどで難しくない。出題分野は毎年、理論化学・無機化学・有機化学の、ほとんどの分野から満遍なく出題されている。過去にも実験のレポートの書き方やヒポクラテスの人名を解答する問題が出題されたが、’19でも有効数字の計算方法や化学の探究活動を行う上での注意点などに関する問題の出題があり実験などに関する出題にも注意が必要。’19の出題内容は原子の構造、組成式と分子式の違い、電池、陽イオンの分析、アンモニアの電離定数、エタノールの酸化と脱水、クメン法、多糖類やタンパク質アミノ酸の性質などが出題されている。
知識的な問題も計算問題もすべて基本から標準的な問題のみで構成されている。まずは教科書の内容をしっかり整理し、重要項目を覚えていくことが必要。難問を演習するよりも入試の標準レベルの問題集などを使って、基本的な問題や標準的な問題を繰り返し演習し基礎項目の定着を狙いたい。また、傾向でも述べたが教科書の巻末に載っているような実験の問題や探究活動に関する内容に関しても出題があるので確実に目を通しておきたい分野である。問題の難易度を考えると合格にはかなりの高得点が必要である。本番に臨んではしっかりと落ち着いて問題を読んでミスのない計算で正しく解答を作れるように心がけたい。
大問3題となっている。1題は総合問題で、細胞の大きさ・塩基の割合・血糖量調節・腎臓・循環系・自律神経系・興奮・成長曲線・ハーディー・分類が出された。1題は動物の行動に関する内容で、条件反射・慣れ・学習・知能・定位・超音波・8の字ダンスに関する方向と距離が出された。1題は性染色体に関する内容で、核型・配偶子の染色体構成・生殖細胞・遺伝が出された。問題数は少ないが、総合問題が有るので範囲は多岐にわたる。時間的には余裕が有るので、高得点の争いとなったと思われる。ミスをする事の内容に、一問ずつ慎重に解く様にしよう。
難解な問題は少ない。多くの問題は基礎・基本的な内容である。しかし、生物用語の意味や使い方・生活環・分類・計算などもあるので、単純に語句を覚えていれば良いというものではない。生物用語を覚えた上で、現象の成り立ちや、変化の経過を十分に理解する必要がある。そのためには、教科書を十分に読んで、図を覚えることはもちろん、全体の流れも覚えるようにすると良い。また、図説に載っている人の名称と業績はセットにしてまとめると良い。同時に、実験内容や分類の基準なども覚え、問題集の基本問題で確認しながら勉強を進めるという方法をとることが良いと思われる。
小問集合を含む大問4題で構成され、力学、熱力学、原子、電磁気が出題されている。力学は球が斜方投射され、壁で跳ね返った後の床での繰り返し衝突が出題されている。熱力学は氷の融解の問題で、融解熱、比熱が問われ、2つの条件下での氷の質量も問われている。原子は放射線の単位、ウランの崩壊、吸収線量、内部被曝での放射線の強さなどが出題されている。小問集合は中性子の構造、電力量の単位、氷の浮き方が出題されている。典型的な問題が中心であるが、放射線の単位は知識がないと無理で、内部被曝は問題の誘導に乗れないと厳しい。小問集合を除くと時間にあまり余裕はないが、焦ってケアレスミスをしないように注意をすることが大切である。
基本~標準問題をしっかり解いておこう。出題範囲は広く、一般に出題の少ない問題、見慣れない問題が出題されることもあるので注意しよう。見慣れない問題であっても特別な法則があるわけではないので、特別な勉強は必要ない。難問ではないので、柔軟に考え、あせらず問題を読み、内容を正しく把握すればよい。また、誘導がつく時もあるので、誘導にのれるだけの読解力も鍛えておくことが大切である。基本~標準問題が中心であり、テンポよく問題を解けば、解ききることは可能だが、年によっては時間が足りなくなる場合がある。問題を解く順序や時間配分に注意しながら解くことが大切である。原子の出題が多いので、準備はしっかりしておこう。
AO入試、一般入試、編入学試験で出身地域と年齢による不適切入試を指摘され、AO入試は卒業生子女枠7名が新たに設けられ、編入学試験は定員減の影響で廃止となった。
2018から前期と後期に分かれた一般入試だが、後期は英語と数学(数Ⅰ・A・Ⅱ・B)のみであり、理科は課されない。また、数Ⅲも出題されない。
一般入試の入試問題は全問マーク式であり、問題そのものは高得点を狙える難易度。公表されている合格最低点は1次合格者のものなので、過去問を解いて目安にしておきたい。
●読解したことを300字以内で要約する力が求められる
●資料型
年度 | 試験区分 | 内容 | 字数 | 時間 |
19 | 一般(1日目) | 浅島誠『生物の「安定」と「不安定」ーー生命のダイナミクスを探る―ー』を読んで要約する。 | 300字 | 60分 |
一般 (2日目) | 小泉英明『脳の発達と幼児教育』井村裕夫編「医と人間」所収を読んで要約する。 | |||
一般後期 | 野家啓一『科学哲学への招待』を読んで要約する。 | |||
18 | 一般 (1日目) | 内田樹『反知性主義者たちの肖像』(内田樹編「日本の反知性主義」)を読んで要約する。 | 300字 | 60分 |
一般 (2日目) | 福岡伸一『新版 動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』を読んで要約する | |||
一般後期 | 羽生善治 NHKスペシャル取材班『人工知能の核心』を読んで要約する。 | |||
17 | 一般(1日目) | 入山章栄『経営学の最先端から見る 日本企業が失敗を活かせないのはなぜか』を読んで要約する。 | 300字 | 60分 |
一般(2日目) | 坪内道夫他『基準値のからくり 安全はこうして数字になった』を読んで要約する。 |
●傾向
かなり長期にわたり、60分で300字要約だった金沢医大は、’20から形式が変わるようだ。獨協医大のように問1.要約、問2.意見。あるいは、岩手医大、日大などのように1問で600字あるいは800字で意見を求めるかもしれない。さらには聖マリアンナ医大のように、タイトル、説明、意見といった形をとるかもしれない。テーマ型もある。そこで、他大学の過去問を使って、合計60分で300字要約と、意見300字程度を書いてみてもよい。併願校対策も兼ねて事前対策で乗り切って欲しい。
’19は科学に対する考え方の変化、神経回路の構築は子供の頃に最適期があり、それを逃すと欠損してしまうので、自然も含めた多様な環境の中の実体験が重要だという話、発生学から動物と違いヒトは巨大な脳をもったからこそ変異の大きい他者(障碍者)を思いやる心を持っているという話。科学については、北里大等でも同様の出題がみられるので、一読しておくと形式が変化してもまた併願校でも例として使える。他の2日間も同様である。’18の内田樹は現代文や他校でも頻出。動的平衡の福岡伸一は日本大等でも既出。また『生物と無生物の間』は著名。後半を中心にまとめる。羽生はAIをセカンドオピニオンに見立てた将棋との共存についてふれているので、そこを理解しておけばまとめやすい。また、’17は両日とも、「日本と欧米の違い」、「安全に対するとらえ方の違い」という二つの立場の対比をつかむ。1日目は書く内容の整理をして、日本に今こそ求められる長期的展望の必要性を読み取る。2日目は安全と安心について。国や専門家と、その見解に反対する人たちとの議論がかみ合わないのは、実は安全という同じ言葉の中に二つの要素があるからだというところがポイント。例年最終部分が重要だから先に必要文字数を数えてから要約に入る。’20は予測がつかないのでテーマ型の他大学も参考にしてニュースもチェックしておきたい。
■所要時間
グループ討論20~30分
■面接の進行と質問内容
<グループ討論> ※アンケート記入の欄トル
はじめに面接官を背にして受験生が壁に向い、資料を読み自分で要点をメモする。制限時間は9分。その後資料を置き、メモだけを持って面接室に移動。机に課題文に関する質問が置かれており考える時間が2分間与えられる。質問の内容は1人ずつ異なる。1分間で順番に答えた後に追加発言が許され、それから討論スタート。
・秋葉原の無差別殺人の犯人は他人に賞賛される経験がなかった
・日本人の「和」の心について
・高齢者の免許返納について
・健康寿命を延ばすために必要なことは何か
・医師によって技術に差があるがどんな医師に診てもらいたいか
・医学部でリベラルアーツを学ぶ意義とその理由について
・店の品物を万引きされた店主が犯人の顔写真を公開した行動について
・iPS細胞の発見から考えられる今後の科学のあり方
討論の様子はビデオで撮影されているが意識する必要はない。年齢によってグループが分けられるが合否には関係ない。
面接官の人数:3名
受験生の人数:4~5名
2018年度から入試が大きく変わる。
まず、AO入試と公募推薦が統合され、新AO入試として募集人員27名で基礎学力テストと個人面接を行う。
また、一般入試が前期と後期に分かれ、後期入試は2月半ばに本学と東京で1次試験が行われる。
後期の1次試験は英語と数学のみであり、数学は数I・A・II・Bが出題範囲となり、数IIIからは出題されない。
理科や数IIIが仕上がっていない現役生にとってはチャンスである。