東京慈恵会医科大学 医学部 | 倍率・合格最低点・難易度・対策

東京慈恵会医科大学受験合格のための攻略ガイド
医学部受験合格必勝のための受験情報・対策ガイド

東京慈恵会医科大学

特に首都圏の受験生に人気が高い医学部であり、慶應に次ぐ人気・難易度を誇る。国公立医学部と併願する受験生も多く、200人前後の繰り上げ合格者を出す年もある。
入試問題はどの科目も難易度が高く、かなり高いレベルの問題演習をこなさなければ太刀打ちできない。
東京都地域枠5名と、全国から優秀な受験生を集めるための地域区分5名の枠があり、公表されている合格最低点はその人達の点数である可能性がある。
募集形式は一般入試の1回のみであり、現役生・1浪生・2浪生で入学者の90%ほどを占める。(2019は95.4%)

東京慈恵会医科大学 概要
開学年度 明治14年
創設者 高木 兼寛
理事長 栗原 敏
学長 松藤 千弥
学部所在地 〒105-8461
東京都港区西新橋3-25-8
交通手段 JR山手線新橋駅より徒歩10分 都営三田線御成門駅より徒歩3分
URL http://www.jikei.ac.jp/univ/
東京慈恵会医科大学 特色

「 病気を診ずして病人を診よ」を建学の精神に掲げ、全人的な医学・医療を実践し、人間を中心とした医療を究めていく人材を育成しています。カリキュラムは6年一貫・統合型で、基礎医学、社会医学、臨床医学の各領域が有機的に連携したものとなっています。
1年次は国領キャンパスで総合教育を学習し、2年次からの西新橋キャンパスでは本格的な医学専門教育を実施。4年次から6年次にかけては臨床医学教育が主体となります。人間性や倫理的判断、国際性、コミュニケーション能力などを養う医学総論カリキュラムを6年次まで通して実施するのも特徴のひとつ。自由度の高さも本学ならではで学内外の医療機関、基礎医学研究所、海外の病院などで学ぶことが可能です。

東京慈恵会医科大学 略歴
明治14年 成医会講習所を設立
明治24年 成医学校を東京慈恵医院医学校に改称
大正10年 東京慈恵会医科大学を設置
昭和27年 新制東京慈恵会医科大学に昇格
平成4年 医学部看護学科を開設
平成14年 大学1号館が完成
令和元年 新外来棟(仮称)竣工

東京慈恵会医科大学の項目別受験情報

入試日程・募集人数

入試情報

繰上合格

補欠者は2次試験合格発表と同時に発表する。入学手続者が募集定員に満たない場合には、補欠者の上位から繰上合格の候補者を決め、本人に通知する。

志願者数推移

2019年入学者男女比

現浪比(入学者)

現浪比(合格者)

医師国家試験合格状況

教授出身大学比率

学納金

寄付金・学債

なし

東京慈恵会医科大学の受験科目の最新出題傾向分析

東京慈恵会医科大学の過去5年間の受験科目における出題分野、難易度をメルリックス学院が誇る講師陣が分析します。
最新の攻略ポイントをしっかり押さえて、絶対合格を目指そう!!
◎=大問/○=小問

  • 英語出題

  • 英語分析

  • 英語傾向

    ’18で大きく変わった出題傾向が’19でもそのまま踏襲される形になり、時間60分は同じだが、大問4題で文法関連の問題はなし、長文3題+英作文1題という内容。長文3題で問われる内容は、内容真偽、文脈に合った語句の空所補充、同意語彙選択、代名詞の指すもの指摘、脱文挿入、和訳などで概ね従来と同様。英文の長さはごく普通で負担はないが、3題あるので速やかに解答力が求められる。英作文は従来は2~3行ほどの日本文の一部英訳だったが、’19では日本文が1つの文でいわゆる全訳という形になっている。しかし、これまでのようなどう表現すべきか悩むところはなく、語彙力さえあればほんの数分で解答できる問題になっている。

  • 英語対策

    ‘2年続けて同傾向の問題が出題されたことで、今後の対策は立てやすくなったであろう。つまり、’18からの出題内容に合わせた長文中心の読解演習を早期からこなしておくことだ。過去問は必ず目を通し、問われている内容をしっかり把握しておくことが大切だ。英文のジャンルは固定せず、医学系から人文系までさまざまな読解問題にあたっておくべきだろう。問題全体を見渡すと、特に「文脈」を意識した読み方が求められているようだ。英作文は、’19では課題文が短文化し、とても書きやすいものになったが、これまで日本語の微妙なニュアンスや意味内容をどう表現するかが悩みそうなものが多く出題されているので、それを踏まえて国公立大上位校の英作文問題で演習しておくことは有益だろう。

  • 数学出題

  • 数学分析

  • 数学傾向

    90分で4題。[1]は小問集で上位私大レベルの素直な問題が多いが工夫・テクニックの必要な問題が入ることもある。[2]~[4]では難関~上位国公立大の2次試験で見るような問題が中心で、最頻出の数学Ⅲの微分・積分の問題はやや面倒な問題であることが多い。’19は[1]の小問が上位私大~上位国公立大レベルの問題、[2]の数学Ⅲ「積分」は例年より素直で上位国公立大レベル、[3]の「図形と方程式」も考え方は上位国公立大レベル、[4]の「複素数平面」も上位国公立大レベル典型問題の組み合わせ。’19は一見面倒そうでも少し考えれば上位国公立大レベルの解法で解ける素直な問題が多く、前年に比べると解きやすかった。

  • 数学対策

    [1]は上位私大入試レベルの問題を中心に幅広く出されている。解きやすい[1]でなるべく点数を落とさないよう出題範囲の問題は出題頻度の低い単元でも少なくとも上位私大受験レベルの頻出問題は一通り網羅しておこう。[2]以降では、最近は難関国立大レベルの面倒な問題を中心に出されている。まずは上位国立大の典型問題なら迷わずしっかり解けるようにしておき、その上で過去に[2]~[4]でよく出されている単元については難関私大~難関国立大レベルの問題にも慣れておいた方がよい。制限時間に対して量の多い年が多い。試験当日は完答を狙うのではなく解ける問題から確実に解くようにし、過去問で時間配分などにも慣れておこう。

  • 化学出題

  • 化学分析

  • 化学傾向

    例年大問4題からの出題となっており、質・量ともかなりハイレベルの問題となっている。’19では[1]は電池の化学の問題。電池に関する基本的な知識や問題文から起電力についてを考えさせる問題。[2]は鉄を主題にしてヘモグロビンの酸素結合能力や結晶構造を考える問題。[3]は抗結核薬であるイソニアジドの合成実験に関する問題。[4]はデンプンやセルロースなどの多糖類を題材にして完全メチル化法や高分子化合物の計算問題などが出題された。長い問題文ではあるがしっかりと読み取りができれば比較的解きやすい問題も多い。ただ全体的に見れば難度は非常に高い。またここ最近では、生活や生命に関連した物質や現象をテーマにした総合問題が多く出題されている。

  • 化学対策

    「受験の定番問題の解法を覚えた」という学習では合格点にはとても及ばないだろうし、時間内に解答することも厳しいかもしれない。受験勉強の定番問題を習得することはもちろんで、国公立大学の過去問などの問題文が長い問題を解き、未知のものを文章の題意に沿って読み解き、思考を鍛える訓練が必要。幸い、現象自体は文章の中で説明をしてくれている問題がほとんどである。しっかりと知識を得て、さらに思考力が鍛えられていれば、あとは時間との勝負にもっていけるだろう。典型問題や知識の穴埋めで考えている時間はない。日頃から典型問題については問題を見た瞬間に解法が思いつくくらいの学習量が必要である。

  • 生物出題

  • 生物分析

  • 生物傾向

    大問4題となっている。1題は血液に関する内容で、赤血球数・脾臓・ヘモグロビンに構造・塩基配列・酸素解離曲線が出された。1題は恒常性に関する内容で、腎臓・原尿量の計算・ホルモンの働き・細胞膜の性質・グラフからの考察が出された。1題は生態系からの内容で、共存・ヒトでの分類・系統・考察・撹乱が出された。1題は植物に関する内容で、光周性・光合成・考察問題が出された。各問題は難しいことは無いが、解答する問題量が多く、計算と考察問題に時間を使うので、時間内にすべての問題を解くことは難しいと思われる。最後の問題が100文字の記述なので、時間が無いと思う。内容を精査し、時間配分を考えて、解く問題を選ぼう。

  • 生物対策

    教科書や参考書に記述が無い内容が聞かれている。その為、文章が長く、説明が詳しくなっている。また、生態系からの問題は過去の問題例を考えると頻出と思われる。生態系は範囲が広い上に、なかなか勉強しても理解が難しい範囲である。図解を利用して、グラフや表・形態を覚えるとともに、計算式なども覚えるようにしよう。遺伝との関係でハーディ・ワインベルグの法則を使うことも多いので、計算方法は正確に覚えておこう。空所補充の場合は生物用語を正確に覚えておく必要がある。記述や考察問題が難しいので、語句で得点を落とすと命取りとなる。また、分子系統樹の問題も多くなっているので解いて理解しよう。

  • 物理出題

  • 物理分析

  • 物理傾向

    大問3題で構成され、力学、電磁気、原子が出題されている。力学は水中で気泡が上昇する問題で、水圧と気泡内部の圧力差が式で示され、水の抵抗力を考慮する問題も出題されている。電磁気は抵抗、コンデンサー、コイルを含む直流回路と電気振動が出題されている。原子はPET検査での陽電子の対消滅を考える問題と、X線の発生が出題されている。標準的な問題が中心であり、電磁気は易しく、気泡と原子は解き慣れない問題が含まれているが誘導に乗れば解ける。原子は数値計算に時間がかかるため時間にあまり余裕はないだろう。数値計算では丁寧かつ素早く解かなくてはいけないので、注意が必要で、試験時間の半分は原子にかけることになるだろう。

  • 物理対策

    標準~難度の高い問題までを解いておこう。標準問題の中に難度の高い問題が含まれることもあるので、標準問題を数多く解くのは当然だが、難度の高い問題も解いておくことが必要である。近年は見慣れない設定の問題が出題されるので、思考力を試すような問題も解いたほうが良い。’19は易化したが、’14の金属円柱でのはね返りなどの思考力を試すような問題や、’16のマイクや中性子波、’17のイオンチャンネル、’18の水滴の落下運動、’19の気泡の運動などの見慣れない問題も出題されている。難度は高くなくても計算に時間のかかる問題もあるので、解くスピードを上げておくことは必要であり、問題を解く順に注意が必要となる。

東京慈恵会医科大学受験の
最新出題総評

特に首都圏の受験生に人気が高い医学部であり、慶應に次ぐ人気・難易度を誇る。国公立医学部と併願する受験生も多く、200人前後の繰り上げ合格者を出す年もある。
入試問題はどの科目も難易度が高く、かなり高いレベルの問題演習をこなさなければ太刀打ちできない。
東京都地域枠5名と、全国から優秀な受験生を集めるための地域区分5名の枠があり、公表されている合格最低点はその人達の点数である可能性がある。
募集形式は一般入試の1回のみであり、現役生・1浪生・2浪生で入学者の90%ほどを占める。(2019は95.4%)

  • 英語
    長文+英作文のみ、後者のために語彙力と文法力を強化せよ
  • 数学
    上位私大レベルは全範囲網羅。頻出単元は難関国立大レベルまで
  • 化学
    一筋縄ではいかない。問題文をよく読み内容を正しく理解する。
  • 生物
    計算問題と記述問題が多く、時間が足りない。
  • 物理
    標準問題が中心だが、ここ数年は見慣れない問題が出題される!!

小論文

●考察力と論理展開力が求められる
●資料文型

年度 試験区分 内容 字数 時間
19 一般 資料文を読む。①自分でテーマを設定する。②テーマに沿って自分の考えを論じる。経験と教育について述べた文章。 1200字以上
2400字以内
60分~120分
18 一般① 資料文を読んで、自分の考えにタイトルをつけ理由を述べる。大学教育の改革の必要性について、
大学を卒業しても就職できない若者の増加は、大学教育と企業が求めることのずれによるといった文章。
200字/600字 90分
一般② 資料文を読んで考えを述べる。フランスの学校でスカーフの着用が禁じられていることについて書かれた文章。
17 一般 資料文を読む。①テーマをひとつ選ぶ。決めた理由を示す。②テーマに沿って自分の考えを論じる。経験と教育について述べた文章。
粘土作品を作るに当たり、質を評価するグループと、作品量を評価するグループに分けた結果、量で評価されたグループの方が、
質の良いものができた。これは政治にも言えるといった文章。
1200字以上
2400字以内
60分~120分

●傾向
3年前より、小論文が復活した。60分~120分という時間も、1200字~2400字という文字数設定も、国・私大の他学部を含め異例である。
’19は経験と教育である。練習をするには、国公立の一般入試の教育学部の資料文(長め)を探す。ごく長い文章を読んで考えたい場合は、上智大学の推薦の心理の資料文。手っ取り早くというならば、金沢医大の19を使う。※神経回路の構築には初期教育における多様な経験や実体験が必要であり、その時期を逃すと意識下の形成に欠損してしまう。聴覚、視覚の例や、子猫の実験が述べられている。※発生学と変異については、動物と違いヒトは巨大な脳を持ったことで、変異の大にしても思いやる心をもったという内容である。※科学技術への考え方の変化が研究者側と社会の側から述べられている。これらを慈恵大の設定で論述してみる。新刊書で科学技術と研究などを読んでおくのもよい。ただ、3年間の内容は大きく異なるので、以下も参考にして練習してほしい。’18はそれぞれ学校、教育に関する自国の社会問題と国際的に取り上げられる問題。ニュースなどで取り上げられていることだが、文字数が長いところがネックである。フランスの学校のスカーフ問題は、異なる文化・宗教に対する、学校の中立性や生徒(スカーフを強制する父親等の男性から)の自由を守る意味合いがあった。だが、これは、他国の問題ではなく、日本においても外国人労働者が、定住にあたり自分の文化的宗教的価値を要求した際にどこまで受け入れるかという問題につながっている。いずれも、自分や自国の問題として相対化できる力が求められている。
’17における大学側の面接と小論文の説明では、自己(自分)と他者の関係という点が共通していた。小論文では、自分の考えを他者に分かりやすく伝える力、また「自分の知識を基にして状況理解、判断力を評価する」とあった。分かりやすい言葉で丁寧に書き、長い文章でも採点官が苦労せずに読めるものを目指そう。
冒頭の対策の他には獨協医大や北里大の課題を利用する。どちらも90分なので手始めにそのまま取り組んでみる。次に、120分にして自分でテーマ設定をして、2000字~2400字で論述する。長い文章における論理展開を意識した論述前のメモ作成の練習が鍵となる。全体の展開を大きな4部構成の構想を練る。次に各部をさらに2~3段落に分け、論がぶれないように何を書くか考える。できたら先生に、資料文の読解力・テーマに対する基礎知識・論理力を確認してもらうこと。

面接

■所要時間
個人7分 テーマ別7分×4回
■面接の進行と質問内容
<個人>
・医師志望理由
・本学志望理由
・併願校について
・調査書について
・部活動について
・医師の社会における役割
・これからの時代に医師に求められること
<テーマ別>
・国別の医師数と病院数のグラフを見せられて考察
・グループで研究課題に取り組む時にメンバーが自分を信頼して「うつ病だからできない」と言ってきた。その後の自分の行動を正しいと思う順に選択肢を並べよ。
・絵を見て、①どういう場面か、②どのように解釈したか、③なぜこれを出題したと思うか
・高齢者の自動車運転免許を返納することについて
・貧しい国の大統領が国民を救うために、特許を無視して薬を生産した。あなたは賛成か反対か、理由と共に論じる。

個人面接1回とテーマ別面接(MMI)4回の計5回。ローテーション形式で行うため、どの部屋から始まるかはわからない。テーマ別の部屋では、受験生の回答に対して面接官がさらに質問してくる。

面接官の人数:1名
受験生の人数:1名

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-東京慈恵会医科大学編-

一般入試のみの入試だが、出題される問題の難易度は高く、最難関校ではあるが合格最低点は60%前後と低い。
入試の難易度は、ここのところ慶応大学医学部との差がジリジリと狭まっているように感じる。
面接は2017年度入試からグループが廃止され、MMIと呼ばれるテーマ別面接が導入された。
また、小論文も復活したが、1200字以上と私立医学部ではかなりの分量を書かせるものであった。
補欠には順位が付けられるが国公立大学との併願者が多いため、200人を超える繰り上げ合格が出る年もある。