合格発表時に繰上順位をつけた補欠者を掲示する。定員に欠員が生じた場合、繰上順位の上位者から繰上合格者とし、電話連絡する。
入学に関連した寄付金・学債の募集は一切行っておりません。
杏林大学の過去5年間の受験科目における出題分野、難易度をメルリックス学院が誇る講師陣が分析します。
最新の攻略ポイントをしっかり押さえて、絶対合格を目指そう!!
◎=大問/○=小問
’18同様60分で大問4題、オールマーク式。[1]短文完成(15問)、[2]会話文中の空所補充(5問)、[3]誤り指摘(10問)、[4]A4判1枚半~2枚の長文2つという構成も全く同じ。[1]は文法やイディオムを含め語彙力を問うもので基本的なものが多くどれも落とせない。[2]は2人での短い会話なので平易だが、ここでも文法やイディオム表現が扱われている。[3]は文法に加え、慣用表現、動詞の語法や自・他動詞、品詞など細かい点にも留意する必要がある。[4]はすべて英問英答式で、内容は空所の語句補充や、文全体と文中の下線部語句に関する内容真偽、同意語句などで’18とは少々異なった内容になっている。
決して余裕があるとは言えない時間内で効率的に解答を進めるためには、前半の文法・語法問題をできるだけ迅速に処理する必要がある。’18では短文完成も誤り指摘もやや易化した感があるが、特に後者はうっかりしていると気づきにくいものも出題されることがあるので、特に動詞の用法や比較関連には十分習熟しておいた方がよいだろう。これらは類題を探しやすいので、他大学の問題も積極的にあたっておくべきだ。会話文は2人での短めのやりとりで口語表現やイディオムが多用されているもので演習するとよい。。長文は、過去問演習は必須で、演習は医学関連の英文が望ましいが、いわゆる病気関連だけでなく、医師と患者の関係性やコミュニケーションに関するものを多く読んでおくとよいだろう。
最頻出単元は数学Ⅲの微分・積分だが、図形絡みの総合的な問題も目立ち、’17と’18は[2]が、’19は[3]が立体図形の絡んだ問題。ほとんどの問題が誘導形式。’15まで誘導に乗るのが難しくボリュームもあり、制限時間内に解ききる受験生はほとんどいないと思われる出題が目立っていた。’16 以降は上位私立大学受験者向け典型問題集に載っているような解法を組み合わせて解く問題が多くなり、誘導の意図も読みやすく、’15までよりは素直で解きやすくボリュームも年々抑え気味になっている。60分という制限時間を考えると難易度・ボリュームともに’16以降ぐらいが入試問題として適切と思え、この傾向が続いている。
かつては誘導の意図を読みとるのがやや難しい問題が目立ち、短い制限時間の割には時間のかかりそうな問題や考えさせる問題が目立つ年もあった。’16以降は以前に比べると解きやすくなっておりボリュームは年々抑え気味になってきてはいるが、それでも制限時間に対して問題量はやや多めで誘導に乗り速く正確に解くことが要求されている。まずは私立大上位~国立大上位レベルの典型問題の解法は一通り身につけこのレベルでの穴をなくし、問題演習を多くこなして速く・正確に解く練習をしておこう。その上で、過去問を通して時間配分や誘導に慣れておこう。最近多くの大学で増えてきている立体図形の絡んだ総合的な問題もしっかりやっておこう。
全問マーク形式。大問3題の出題で標準的な知識と理解さらに計算力を問う問題で難問や奇問は見当たらない。ほぼすべての設問が定番問題。しかし、知識を問われるところでは「すべて選べ」の問題があるため、正確な知識が必要となり受験生にとっては少し嫌なところだろう。’19の出題は[1]は幅広い分野からの知識と計算の小問集合的な出題であった。[2]はイオン化傾向や酸化還元滴定の基本的な問題。[3]はアミノ酸やペプチドの性質などの基本的な設問が出題された。後期は[1]で理論化学の小問集合。[2]で無機化学と有機化学の小問集合。[3]で有機化学の構造決定。[4]で実在気体のグラフと気体の計算問題が出題された。難易度も前期同様にそれほど高くない。
全ての問題で標準的な問題が出題されている。知識と理解を問う問題では教科書レベルの内容をしっかりと学習をしていれば、得点を得ることはそれ程難しくない。また、計算問題についても問題はレベルこそ標準的ではあるが、数値計算問題が比較的多い傾向にあり、反応速度の計算や浸透圧の計算など受験生が比較的苦手としている分野からの出題も少なくない。合格には高得点が必要になるだろうから、そうした計算問題にしても知識面での記憶や理解にしても学習が中途半端な分野や項目があると命取りになりかねない。標準的な問題集で化学の全範囲をもれなく仕上げておくことが合格には必要。
大問4題となっている。4題とも分野が固定されている訳では無いので、全範囲からの出題となっている。語句や働きを答える内容が多い。計算問題としては、細胞周期・ミクロメーターを使った細胞の大きさ・神経の伝導速度が出された。その他としては、光周性と植物分類・酵素の反応のグラフ・眼の構造・遺伝・制限酵素を使った問題が出されている。DNAに関しては、読み取る方向が指定されているので、その方向に注意しながら、塩基を丁寧に読んで行けば解ける内容となっている。全他として、単純に語句を答える内容は無い。ただし、難しい問題がは無い上に、時間的にも余裕があるので、高得点の争いになったと考えられる。
毎年のように出題方法が変わる。今までは実験中心の問題構成であったが、’16からは用語を中心とした問題へ変わり、’17は実験考察問題へ戻った。’18からは総合問題となった。今後は何が中心となるかは不明であるが、用語を正確に覚えておく事は必要である。計算問題が出される事は通常の範囲内なので、一般的な問題は解けるように十分に練習しておこう。語句を覚えるには、問題集の空所補充問題を使って覚えると良い。計算問題も標準的な問題集に載っている内容で良いので、何度も解いて間違いなく解けるように練習しておこう。問題が易しくなるという事は、得点が上がるという事なので、少しのミスが致命的となる。気をつけよう。
大問4題で構成され、小問集合2題、力学、 電磁気が各1題ずつ出題されている。小問集合の1題目は仕事、理想気体の熱サイクル、ドップラー効果が出題され、2題目は回転導体棒の誘導起電力、光電効果、半減期が出題されている。力学は滑らかな面上で、ばねにつながれた物体にひもで物体を吊した時の単振動と、荒い面上でのばね振り子による単振動が出題されている。電磁気はコイルとコンデンサーを直列につなぎ、それと並列に抵抗をつないだ回路に抵抗を直列につないだ交流回路が出題されている。標準問題を中心に出題され、小問集合は易しく、単振動と交流では経験が差になるだろう。試験時間が50分と短いので、手早く解くことが必要である。
標準~やや難度の高い問題までをしっかり解いておくこと。全分野から出題されるので、苦手な分野ややり残した分野はなくしておくことが大切である。’08から全問マーク式になり、問題数が多くなり、さらに難度の高い問題も増えたため時間が足りない状況になった。’12からは試験時間が50分になり、やや難度が下がり、’13~’19も難度は高くはないが、問題が多めなので時間配分に注意が必要である。日頃から問題を解くスピードと正確性を上げておくことが必要である。今の難度から以前の難度まで上がることも想定して、やや難度の高い問題も解くほうが良いが、現在は標準問題が中心なので、標準問題を完璧にすることが優先される。
2019に実施された一般入試の後期日程は1年で廃止され、2020からセンター利用後期入試が新設された。2次試験で英語の記述試験が課される独特の形式である。
センター試験の後に1次試験が実施されていた以前は、国公立との併願者が多く一般入試を受験していたが、2月に移動してからは多少受験者層は変化していると思われる。しかし、繰上合格者は毎年100名を越えており、医学部受験生の人気は高い。
入試の配点は英語・数学が各100点、理科2科目150点と英語・数学が重視されている。また、以前は50点あった小論文の配点は非公表となっているが、こちらもしっかり準備したい。
●自己を取り巻く社会生活への関心が問われる
●資料文型
●テーマ型
●図表型
年度 | 試験区分 | 内容 | 字数 | 時間 |
19 | 一般 | 「人を評価する」ことについて論じる。 | 800字 | 60分 |
セ試利用(1日目) | 「流行を追う」ということについて論じる。 | |||
セ試利用 (2日目) | 「信念を貫く」ということについて論じる。 | |||
18 | 一般 | 「さわらぬ神に祟りなし」ということわざについて論じる。 | 800字 | 60分 |
セ試利用 (1日目) | 「普通に生きる」ということについて論じる。 | |||
セ試利用 (2日目) | 「伝統を守る」ということについて論じる。 | |||
17 | 一般 | 「人生、思い通りにいかない」ということについて論じる。 | 800字 | 60分 |
セ試利用 (1日目) | 「教育」の意義について論じる。 | |||
セ試利用 (2日目) | 「働くこと」の意義について論じる。 |
●傾向
この数年はテーマ型である。それまでの数年間と違い、小論文に対する負担感は減ったと思われる。かつての、第1次テーマ型時代は「生活習慣病」が出題された。丁度その頃「成人病」から名前が変わり、多少知識が必要だった。次は受験年度の新聞記事から科学・医学、若者や高齢者に関する話題が資料文型、図表型として出題されていた。そして今回の第2次テーマ型に至る。
’19の「人を評価する」は結構考えさせらる。受験生からすると、面接や小論文は他科目に比べ評価基準がよくわからない。そのよくわからない科目で「人を評価する」を論述させられる二律背反・・にどう挑むのか。’18の「さわらぬ神に祟りなし」。近年の医学部では珍しいテーマなだけに、裏があるのではないかと不安だったという受験生がいた。このような変化球型の小論文には、愛知医大があるので、さかのぼって調べて参考にするとよい。「普通に生きる」の普通とは何だろうか。将来、進む分野によっては、重症者、難病患者、災害の被災者など、平凡な日常を一気に奪われる患者や家族たちを相手にするかもしれない。普通に生きるもなかなか難しいテーマなので、慎重に考えること。
’17の「人生、思い通りにいかない」。同年、資料文型の福岡大では『人生はうまくいかないから面白い』というタイトルの文章が出ていたのでこちらも読んで参考にする。
災害医療や緩和ケア以外もこの2年位の大きなニュースや話題ををチェックしておく。本ガイドブックの解説を参考にして、資料文型から、医療、高齢化、AIなど最近の話題に加え、変化球型のテーマには、各分野の人物を取り上げた記事もよい材料になる。それらも含め個々の効率的な練習法は小論文の先生に相談しよう。また、メルリックス配布の『医系小論文・面接用語集』に目を通しておくとよい。
■所要時間
個人10分
■面接の進行と質問内容
【面接前にアンケート記入あり】
大学に入ったらやりたいこと、自分の特技・長所、高校卒業後の経歴
【面接の質問内容】
・医師志望理由
・本学志望理由
・併願校について
・医学部受験に対しての親の意見
・高校生活や部活動について
・趣味や特技について
・なぜ何年も浪人してしまったのか
・今年成績が伸びたのはなぜか
・予備校を替えた理由
・最近うれしかったこと
・入学後に何をしたいか
・医師は大変なことが多いが大丈夫か
・チームの中に独善的な医師がいたら
・少子高齢化による医療費の増大
・医師過剰の時代について
・日本と米の医療制度どちらが良いか
小論文が始まる前にアンケートを記入するので、当日は早めに行くとよい。面接ではアンケートに書いたことについても聞かれるので、質問の内容を想定して書くよう心がけること。面接室によって、世間話のようなリラックスした雰囲気もあれば、厳しい質問を何度もされる場合もある。
面接官の人数:2名
受験生の人数:1名
開学年度 | 昭和45年 | |
---|---|---|
創設者 | 松田 進勇 | |
理事長 | 松田 博青 | |
学長 | 大瀧 純一 | |
学部所在地 | 〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2 |
|
交通手段 | JR吉祥寺駅・三鷹駅よりバス15~20分 京王線仙川駅・調布駅よりバス15~25分 | |
URL | https://www.kyorin-u.ac.jp/ |
建学の精神である『眞・善・美の探究』を教育の原点におき、「良医」の育成に心がけている。
「良医」とは、患者さんから人間的に慕われ、信頼され、しかも学識・技術に富み優れた臨床医のことである。
常に時代を一歩先取りしたカリキュラムは、6年間一貫教育を早くから取り入れている。平成28年度から新しいカリキュラムに移行し、1年次から「臨床医学入門」を開講するなど、入学後すぐに医学・医療の実際面に触れた講義・実習に触れ、臨床医学とそれがよって立つ基礎医学とのつながりを理解する。また、学生の時から高度救命救急センターや救急車同乗を含む救急医療現場での実習を義務づけており、卒業生は医療の現場で「非常事態に強い」と高い評価を受けている。
3年次から4年次では臨床医学を学び、最新の臨床知識を修得する。新カリキュラムへの移行により、臨床実習の時間がこれまでの約1.5倍に増えるため、臨床技能や実地臨床に臨床知識を応用する能力を養う。加えてこの期間は、医師として相応しい行動の仕方、価値観・倫理観を身につける機会ともなる。
英語は「医学英語」が必修であり、英語教員による講義の他に、臨床系教員による少人数グループ学習も行われている。
昭和45年 | 杏林大学医学部を開設 |
---|---|
昭和54年 | 保健学部を開設 |
昭和59年 | 社会科学部を開設 |
昭和63年 | 外国語学部を開設 |
平成14年 | 社会科学部を総合政策学部に改称 |
平成28年 | 井の頭キャンパスを開設 |
推薦入試を行わず、一般入試のみであることもあって、入学者の現役比率は低い。
現役比率が1割を下回ることもあったため、2012年度入試から現役生の仕上りが遅い理科の配点を下げた。
学生による教員評価に積極的に取り組んだり、繰り上げ合格候補者(補欠)に順位を付けたり、私立医学部としては珍しく、寄付制度そのものがないなどの理由から受験生の人気は高い。
近年は成績上位者への特待生制度も積極的に拡充している。