私立医学部・歯学部予備校・塾のメルリックス学院

「君たちの質問は宝」講師の言葉がのんびり屋だった彼の背中を押した

θさんは高校時代、問題集に載っている問題をひたすら解き、試験で点数を取るという勉強法を繰り返していた。当時のθさんにとって、日々の勉強は“苦”だった。「自分は医師になる」という強い気持ちが芽生えたのが、高3になってからだったということもある。現役では私立医学部のみを受験して惨敗であった。「自分が浪人生になる」という事実を突きつけられた時は、全身に重い血が廻るようだった。父親に勧められたメルリックス学院に通うことにしたが、当初は今ひとつ本気で取り組めず、授業を担当する講師が驚くほどよく寝ており、授業ノートもところどころ抜けていた。

10月半ばになると、さすがにのんびり屋のθさんにも「今年で終わらせなければ」という焦りが湧いてきた。そこで、各教科における基礎知識を改めて再確認することにした。

英語は長文を読んで自分の知らない単語が出てきたらそれを辞書で調べ、単語帳に書いて、夜ベッドで寝ながらそれを暗記するのが日課だった。

数学は予備校のテキストをひたすら解き、解法が思いつかなかったり、解説を見てもよくわからない問題があると、数学の宮内先生のところに行って質問した。そして、質問した後すぐに基礎知識を暗記するようにした。

化学は予備校で配布された『スクエア最新図説化学』を片っ端から読んだ。書かれている化学知識を1ページごとにほぼすべて暗記した。問題を解いて解き方がわからなかったときは、化学の講師に質問した。

物理も同じく予備校で配布された『物理図録』に載っている物理公式や知識を片っ端から暗記した。また、予備校のテキストの問題をひたすら解いて、わからなかった問題は物理の吉武先生に訊きに行った。講師からは「授業で寝る回数も多いが、質問に来る回数も群を抜いて多いね」と言われていた。

ある日、あまりにも毎日のように質問するので、θさんが「こんなに頻繁に質問して先生の時間を奪ってしまい、申し訳ない」と謝ったことがあった。しかし、講師からは「いやいや、君たちの質問は先生にとって宝だから、どんどん質問に来てほしい」という答が返ってきた。どんな時もメルリックスの講師は嫌な顔ひとつせず、θさんの質問に根気よく答えてくれた。その年、生徒の中で講師室にいた時間を比較すると、間違いなくθさんがダントツに多いだろう。そのぐらい、θさんの姿はいつもメルリックスの講師室にあった。
基本的にθさんが使ったのはメルリックスのテキストのみである。θさんの周囲にも「テキストとは別に市販の問題集を買ってさらにたくさんの問題を解こう」とする人が結構いた。だが、そこまで受験にお金をかけるものだろうかという疑問と、メルリックスのテキストで充分だと思っていたため、θさんは市販のテキストを一切買わなかった。その代わり、テキストの問題を一つ一つじっくりと解いていった。

基礎知識を身につけた後は、今度はその知識を組み合わせて、それぞれの科目において自分なりの知識体系を身につけるようにした。入試問題はその問題を作るために必要な知識体系を持っている人――先生、講師、教授等――が作成している。であれば、受験生も自分が身につけた知識体系で問題を解くことで、出題者と勝負することができる。θさんにとって、現役時代は「恐怖」だった試験は「わくわく」に変わっていた。北里大学医学部に正規合格したθさんは、第一志望である昭和大学医学部では補欠候補者に入り、繰り上げ合格を待つことになった。3月末に繰り上げ合格の連絡が来た時、嬉しさと同時にどこか落ち着いていたのは、自分の勉強が間違っていなかったという自信があったからだろう。

            

この卒業生が利用したコース

昭和大学の合格体験記