関西医科大学が【英数重視型】に配点変更

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


2025年度から関西医科大学は「一般選抜(前期・後期)」および「共通テスト・一般併用」の大学独自試験の配点を変更します。これまでは英語・数学・理科2科目で各100点ずつ計400点の【フラット型】配点だったのですが、【英数重視型】配点に変わります。



目次[非表示]

  1. 1.私立医学部の配点は3つに分けられる
  2. 2.【フラット型】の大学
  3. 3.【英数重視型】の大学
  4. 4.【英語重視型】の大学
  5. 5.大学別に配点換算することの大切さ

私立医学部の配点は3つに分けられる

私立医学部の一般選抜で行われる学力試験の配点は大きく3つに分けられます。


1.フラット型:英語・数学・理科2科目の配点が100点ずつの計400点

2.英数重視型:英語・数学の配点が重く、理科の配点が軽い

3.英語重視型:英語の配点が他科目に比べて重い


最も多いのは1の【フラット型】で私立医学部31校中、半数にあたる16校がこの配点です。次に2の【英数重視型】が12校で、3の【英語重視型】が最も少なく3校です。


これまで、関西医科大学は【フラット型】で学力試験を行ってきましたが、2025年度から英語150点、数学150点、理科2科目200点の【英数重視型】に変更になります。


【フラット型】の大学

【フラット型】配点の大学はほとんどが、英語100点・数学100点・理科2科目各100点の計400点で学力試験を行います。


昭和大学は数学または国語を選択することができる点が他の私立医学部と異なります。


また、東海大学は英語100点・数学100点・理科1科目100点の計300点です。理科は物理・化学・生物から試験会場で1科目を選択します。


帝京大学は英語必須100点、数学・物理・化学・生物・国語より2科目選択の各100点で計300点という変則的な形式です。


大学名

科目別配点
合計点
東北医科薬科大学
英語100点
数学100点
理科2科目各100点
400点
獨協医科大学
埼玉医科大学
東京医科大学
東京慈恵会医科大学
東京女子医科大学
日本大学
聖マリアンナ医科大学
大阪医科薬科大学
近畿大学
久留米大学
福岡大学
昭和大学
英語100点
数学または国語100点
理科2科目各100点
400点
自治医科大学
英語25点
数学25点
理科2科目各25点
100点
帝京大学
英語100点
数学・理科・国語より2科目各100点
300点
東海大学
英語100点
数学100点
理科1科目100点
300点


【英数重視型】の大学

次に多いのが理科よりも英語と数学の配点が重い【英数重視型】配点です。どちらかと言うと、理科は基本的な問題で医学部受験生の学力を計り、学習に積み重ねが必要な英語と数学で主に選抜しようという大学の意図が感じられる配点です。


藤田医科大学と産業医科大学は英語200点・数学200点・理科2科目各100点の計600点です。英語または数学が理科1科目の2倍の得点になっています。


次に、英語と数学が配点に占める割合が多いのは日本医科大学です。英語300点・数学300点・理科2科目各200点の配点です。


私立医学部に多いのは英語150点・数学150点・理科2科目各100点という配点で、関西医科大学も2025年度からこの配点で試験を行います。


岩手医科大学、杏林大学、金沢医科大学、川崎医科大学は英語100点・数学100点・理科2科目各75点で計350点です。そもそも一次試験の得点がコンパクトな配点の大学です。

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科目別配点
合計点
藤田医科大学
英語200点
数学200点
理科2科目各100点
600点
産業医科大学
日本医科大学
英語300点
数学300点
理科2科目各200点
1000点
慶應義塾大学
英語150点
数学150点
理科2科目各100点
500点
北里大学
愛知医科大学
関西医科大学
兵庫医科大学
岩手医科大学
英語100点
数学100点
理科2科目各75点
350点
杏林大学
金沢医科大学
川崎医科大学


【英語重視型】の大学

最後に英語の配点が高い私立医学部を3つ挙げておきましょう。順天堂大学、東邦大学、国際医療福祉大学の3校です。


この3校は英語の配点が学力試験の中で最も高く、なおかつ国際医療福祉大学と東邦大学は理科の配点が英語、数学より低い【英数重視型】とのミックスでもあります。順天堂大学は純粋に英語の得点が200点で、残りの数学と理科は100点ずつの計500点満点となっています。


これらの大学はいずれもアドミッションポリシーに国際的に活躍する医師の輩出を掲げており、学力試験だけでなく、書類審査や面接でも英語に興味があることがアドバンテージになります。



科目別配点
合計点
順天堂大学
英語200点
数学100点
理科2科目各100点
500点
国際医療福祉大学
英語200点
数学150点
理科2科目各100点
550点
東邦大学
英語150点
数学100点
理科2科目各75点
400点


大学別に配点換算することの大切さ

このように、私立医学部はほとんどの大学で英語・数学・理科2科目を課していますが、配点はそれぞれの大学で異なります。全国模試の合格可能性判定もこれらの配点を基に大学ごとの換算データで算出されています。


過去問演習をした後の自己採点も、ただ正答率を出すだけでなく、大学別の配点で計算した上で、自分のできがどのぐらいで、合格までにどのぐらい必要かなど、正確な立ち位置を計ることが大切です。





鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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