東京医科大学が学士選抜と英語検定試験利用推薦を実施

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


東京医科大学は2025年度から新しい入試区分として【学士選抜】と【推薦(英語検定試験利用)】を実施します。この新しい入試について取り上げます。




目次[非表示]

  1. 1.学士選抜と英語検定試験利用推薦を2025年度から導入
  2. 2.学士選抜は初年度授業料290万円を免除
  3. 3.CEFR B1以上で受験できる英語検定試験利用推薦
  4. 4.東京医科大学推薦の試験内容
  5. 5.再受験生向けの入試に新しい動き

学士選抜と英語検定試験利用推薦を2025年度から導入

東京医科大学は学校推薦型選抜を毎年12月の第1土曜日に行っています。推薦の内訳は公募制の【一般公募】に、地域枠の【茨城県地域枠】【新潟県地域枠】【埼玉県地域枠】と、そこに2024年度から【全国ブロック別選抜】 が加わりました。


2025年度から新しく導入される【学士選抜】と【推薦(英語検定試験利用)】は、どちらも推薦制度を利用して行われます。いずれも基礎学力検査・小論文・面接・書類審査が行われますが、基礎学力検査は推薦も学士選抜も同じ問題が使われると思われます。


学士選抜は初年度授業料290万円を免除

募集人員は【学士選抜】が2名以内、【推薦(英語検定試験利用)】が3名以内で、合格者が募集人員に満たない場合は一般選抜で欠員を募集するとなっています。


これまで東京医科大学は学士編入試験を行ってきませんでした。今回の【学士選抜】は日本国内の4年制または6年制の大学を卒業(見込)の者となっています。編入ではないので、1年次入学になると思いますが、合格者は初年度授業料290万円を免除となっています。つまり、学ぶのは6年ですが、学費は5年分ということになります。これは再受験生の負担を少しでも軽くするための措置だと考えられます。


北里大学医学部で2024年度から学士編入学選抜が変更され、これまで一般選抜と同じ日程で行われていたのが、学校推薦型選抜と同じ日程・同じ試験内容になりました。推薦なので一般選抜ほど難しい問題は出題されず、基本的な英語・数学・理科の内容で一定の基準に達していれば合格とする入試制度で、東京医科大学の学士選抜もこれと同じような形式で行われると考えられます。


CEFR B1以上で受験できる英語検定試験利用推薦

【推薦(英語検定試験利用)】は1浪まで、評定平均4.0以上という出願資格は他の推薦区分と同じで、英語検定試験でCEFR B1以上のスコアを持っていることが条件になります。


また、入学後は「USMLE受験準備コースまたはリサーチコース」を受講することが義務付けられており、将来は海外で活躍する人材を視野に入れた募集になります。当然、5年次の海外臨床研修にも参加することが前提となっているでしょう。


この推薦は一般公募推薦と併願できますが、地域枠推薦と併願することはできません。


東京医科大学推薦の試験内容

東京医科大学推薦の基礎学力試験は数学・物理・化学・生物がマークシート式で出題されます。小論文は英語と日本語の課題文が1題ずつ出題されます。基本的な学力を幅広く問うものとなっており、大学のホームページでも過去問が公表されています。


一般選抜に比べれば平易な問題なので、毎年多くの志願者を集めていますが、推薦とはいえ志願者の学力レベルが高いため、それなりの学力がないと合格は難しい入試です。もし英検2級以上のスコアを持っているのであれば併願して出願することも考えてほしいと思います。


再受験生向けの入試に新しい動き

北里大学に引き続き、東京医科大学でも推薦の試験問題を利用した再受験生のための入試が導入されることになりました。北里大学の学士編入選抜は1年次後期の入学、東京医科大学の学士選抜は東海大学医学部の<展学のすすめ>と同じ1年次4月からの入学になります。


早期から専門教育を始める私立医学部のカリキュラム的に、2年次や3年次の編入は難しく、学士編入選抜はずっと縮小傾向にありました。しかし、優秀な再受験生は欲しいと大学としては考えており、一般選抜で合格する学力を養うには時間がかかることから、基本的な問題を出題して一定の学力が担保された再受験生を受け入れたいという意図があると思われます。


こういった入試は今後も広がることが予想されます。医学部を目指す再受験生は情報をチェックしておく必要があります。






鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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