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『女子医ショック』から10日が経ちました

こんにちは。
学院長の鈴村です。

7月31日に発表された令和3年度募集要項によると、東京女子医科大学の学費が2021年度生から、

初年度:11,451,000円
2年次以降:6,953,000円
6年間の学費総額:4,621,6000円

になることがわかりました。

これが私立医学部の中で最も高い学費である川崎医科大学を上回るとして、メルリックスにもお問い合わせがありました。

正確には、川崎医科大学は1年次全寮制のため、初年度の学費に

寮費及び食費:1,125,000円

がプラスされます。

同窓会費などの委託金を含めた6年間の学費は、

東京女子医科大学:47,092,000円
川崎医科大学:47,365,000円

となり、川崎医科大学の方が273,000円高くなります。

とはいえ、6年間で一気に1200万円の値上げとなり、初年度の学費が1000万円を越えるというのは、世間にとってインパクトが大きかったのでしょう。
受験生だけでなく学生の間にも、この「女子医ショック」は広がっており、学生代表が大学に質問したところ、在学生に適応されないのはもちろんのこと、留年した場合も入学時の学費が適応されるという回答があったそうです。

この値上げは「看護師の賞与ゼロ」のニュースが報道されたことでもわかる通り、大学病院の収益が悪化していることが背景にあるものと推測されます。
(その後、看護師の賞与は支給されることになったと報道されました)
新型コロナウイルスの感染が拡大してから、コロナ病棟のあるなしに関わらず、病院は普段の稼働率を下げて運営せざるを得ず、どこも厳しい状況となっています。

私が通院している大学病院も、外来患者の数は一時期激減し、1ヶ月に1回の私の通院も2ヶ月に1回となりました。
緊急事態宣言中は手術室の稼働率は3割ほどに抑えられていたそうです。

こういった状況は、どの大学病院も同じですので、このままコロナ禍が続けば、来年度以降は他にも病院の収益が悪化して、大学の学費を値上げせざるを得ないところが出てくるでしょう。
もともと病院の収益が芳しくなく、3年前にも入学金を50万円値上げした東京女子医科大学は、このコロナ禍でさらに厳しい状況になり、いち早く学費値上げに踏み切ったものと思われます。

しかし、そんなことは受験生に全く関係のないことです。

これまで、私立医学部は学費を値上げする時も、募集要項で公表するだけで、特別に何か説明をすることはありませんでした。
昨年度も昭和大学、そして帝京大学で医学部の学費が値上げされましたが、昭和大学は入試説明会で値上げについて説明はあったものの、その背景について言及はありませんでした。(新しい奨学金の説明はありました)
帝京大学は少なくとも、教員説明会では学費の話題は出ませんでした。

値下げする場合は、ホームページなどでも告知されることが多いですが、それでも「なぜ値下げしたのか」という理由まで説明されることはありません。
「新大学病院の工事が終わったから」「補助金の減額が元に戻ったから」など、その理由について推測することは可能でしたが、大学から何らかの公式発表があったことは(私の知る限り)ありません。

よって、これまで学費の変更が発表された場合、適応されるのは新年度の入学生からで、在学生には関係ないというのは、言わずもがな暗黙の了解でした。
今回、在学生が大学に説明を求めたのは、そういった暗黙の了解が通じなくなっていることの象徴だと感じます。
企業や団体は何かあった時に、社会に対して明確な説明責任を求められる時代になったのです。

さて、この学費の値上げにより、推薦を考えていた受験生の中に「女子医大はちょっと無理…」という方々が出てきています。
ただ、6年間トータルの学費で考えているならば、ぜひ地方自治体の奨学金を利用することを考えてほしいと思います。

先日、茨城県の方から「医師就学資金貸与制度」のご説明をいただきましたが、筑波大学や東京医科大学に設けられている地域枠の他に、茨城県の高校卒業者または県内居住者の子供に、月15万円の貸与制度があります。
また、茨城県が紹介する実質金利ゼロの教育ローンもあります。

また、千葉県には医学部入学後に出身地を問わず申請できる修学資金制度があります。

修学資金枠が定員の半分以上あることで有名な、東北医科薬科大学医学部のB方式は、地方自治体の修学資金に学生が自ら申し込みます。
この修学資金枠は医学部生なら誰でも、青森県以外は出身地に関わらず全国から応募することができます。

また、東京女子医科大学にも奨学金制度や提携教育ローンがあります。

学費値上げにより、東京女子医科大学の推薦型選抜そして一般選抜の受験者は、ある程度は減少するものと考えられます。
特に、一般選抜は2021年度の入試日程表を見ると、1次試験が帝京大学や東邦大学、獨協医科大学と挟まれて、非常に受けにくい日程になっています。

急激に受験生のレベルが下がるとは考えられませんが、倍率が下がることはもちろんチャンスです。
学費が値上げになったからと諦めてしまうのではなく、地方自治体などの奨学金も利用して、ぜひチャレンジできないか考えてみてください。

ただ、地方自治体の奨学金を利用するということは、その地方に卒業後も残って医療貢献することが義務となっています。
規定年数は制度によって異なりますが、大体の場合、医学部6年間の1.5倍の期間、9年間のところが多いです。
また、入学時の学費11,451,000円は、必ず期日までに現金で振り込まなければなりません。

以上のことを踏まえた上で、もう一度、冷静に考えてほしいと思います。

ちなみに、吉岡彌生先生が設立してから120年になる東京女子医科大学の歴史と伝統は、この「女子医ショック」ぐらいで揺らぐことはないと考えています。

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