


小論文で取り上げられるテーマや課題文は、その多くが現代社会が直面している問題や、医療現場で論議されている問題です。小論文の授業では、それらの諸問題をテーマとして取りあげ、必要な知識を補充しながら、みなさんの一人ひとりが各テーマに対して「自分の考え」を持ち、それを「小論文に必要な書き方」で、「自分の言葉」で書けるようにすることを目標としています。こういわれるとなにやら大変なことのように聞こえますが、一言でいえば、テーマに関する知識を消化し、そのプラス面とマイナス面を整理し、マイナス状況をプラスに転じる対策について読み手にわかりやすい言葉で書けるように練習をするということです。確かに、簡単なことではありませんが、練習を繰り返すことで確実に力がつきます。
小論文の勉強とは、「自分のものの見方」「自分の考え」を形成していく訓練だと思います。そこで大切なことは二つあります。一つは日常生活の中で目にふれる情報に対してただ鵜呑みにするのではなく、その情報が伝える物事のプラス面とマイナス面を整理し、「それは本当か」「それは正しいのだろうか」という「問い」を発してみることです。そして、「なぜ正しいのか」「なぜ正しくないのか」、その理由を順序立てて考えてみること。この繰り返しが、自分のものの見方、小論文において重要な「問題を発見する眼」の形成や「問題解決能力」の形成につながります。
それからもう一つ大事なことは、様々な議論を知るということです。「自分の考え」というものは、最初から頭の中にあるわけではありません。テーマに関連した様々な問題を知り、それらに関する他者の意見を知った時、はじめて「自分もそう思う」「いや、それは違うのではないか」という形で、そのテーマについての「自分の考え」が形成されてくるものなのです。だから様々な議論を知ることは、自分の考えを明確にしていくためにも必要なのです。
従って、小論文の授業では、「テーマに関する知識」の補充とともに、様々な議論を知ることで、目の前の事象を多面的、立体的に捉える「問題を発見する眼」「自分の物の見方」を受験生一人ひとりが身につけ、各テーマについて「自分の考え」を持って答えることができるようにすることを目標にしています。
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